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ハイドン:弦楽四重奏曲 ブログトップ

神々しい輝き~フランチスカス四重奏団のハイドン [ハイドン:弦楽四重奏曲]

 フランチスカス四重奏団と言ってもどれだけの人がその名を知っているのだろう。Arsisという小さなレーベルにハイドンの逸品を残したが、レーベル自体が倒産。すでに廃盤になって久しい。

 私がこの盤の存在を知ったのは、例によって幸松肇氏の評論からである。

「アルバン・ベルクSQのチェロ奏者、エルベンは、「ハイドンの弦楽四重奏曲は神を讃えるために書かれた」と強調している。その神に捧げるのに最もふさわしい、神々しさ溢れる一枚が、ついにこの二十一世紀末に登場した。(中略)まるでギリシャの大神殿を目の当たりにして、その感動で言葉につまるときのように、眼前に広がる崇高にして高雅な音空間の輝きに、目が眩むような想いにさせられる。この人間業とは思われない神技を超えられるグループが、今後現れるかどうか。」(クラシック名盤大全 室内楽曲篇より)

 この文章を読んで、聴いてみたいと思わないではいられようか(弦楽四重奏マニアならたまらんですわな)。以来長いことこの盤を求めて、深夜まで毎日のようにネットサーフィンをし、中古CD屋を訊ね回り、そしてフランチスカス四重奏団本人たちのHPにも訪れた。しかしながら、廃盤であることには変わりはなかった。

 偶然入手したときのワクワク感は言葉に表せないものがあった。そして一聴。そして三嘆であったことは言うまでもない。「高雅」という言葉以外に思いつく言葉がない。高音の和音の響きがこれほど透明でありながら、そこに詩情すら漂わせる技。ハイドンはこんなにピュアな音楽を書いたのかという驚きがある。ハイドンを聴いて、目がくらむような、そして心が洗われるような思いがしたのははじめてだった。作品54-2(第58番)、77-1(第81番)、103(第83番)が収められているが、どの曲も神々しい輝きを放っており、ベートーヴェンにもモーツァルトにも聴かれないハイドン特有のユーモアと知性とが最高に美しい形で照らし出されている。
 
 これまで美しいと思った様々な演奏を聴き直してみても、このような音は皆無だ。古典四重奏団の霊気漂うような透徹した響き、ゲヴァントハウス四重奏団の柔和でありながら、きらきらと煌めくような高貴な音色、そのどれとも違う独特の音。聴き直してみて、それぞれの磨き上げた芸術の唯一無二さにまたたまらなく嬉しくなってしまった。

 さて、彼らのページにはCDの販売コーナーがある。二枚のCDを残してその全てが在庫なしである。中にはベートーヴェンの作品18-3、127、シューベルトなどがあるが、どれだけ美しいことだろうと憧憬の念禁じ得ずといったところだ。私がベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲の中でやや苦手としている作品132のCDがある。これは販売中。タワーでもHMVでも扱っていない。聴いてみたい。おそらく第三楽章など神々しいくらいの絶品なのではないか?ヨダレが出そうだ。
 メールで本人たちに問い合わせるほかないが(何か最近こんなことばっかりやってるな、わし)、オランダ語はわからない。英語通じるかしら。いや通じる。


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